アンジェリーナ・ジョリーが行った乳房再建手術
毎年世界で45万人以上の女性の命を奪っている乳がん。
検査の普及や治療技術の進歩によって、イギリス、アメリカなどでは90年頃を境に死亡率が下がっているのに対し、゛健診後進国″の日本においては逆に上昇傾向にある。
「私もいずれなるのでは…」という不安を抱える人も多いなか、アンジェリーナ・ジョリー（37才）が下しだ“決断″が、世界的な注目を集めている。
もしあなただったら‥・｡
健康なおっぱい、取りますか？
遺伝子検査と、予防的乳房切除。
アンジーこと、女優のアンジェリーナージョリー（37才）が『ニューヨークータイムズ』（５月14日付）に寄稿した「私の医学的選択」という手記が世界中の注目を集めている。
《医師の話によれば、私の場合、乳がんの発生リスクは87％、卵巣がんの発生リスクは50％ということでした》
なぜこんなことがわかったかというと、彼女が「遺伝子検査」を受けたからだ。
そしてこの数字を知り、アンジーは大きな決断をした。
それが、両乳房の切除手術。
まだ乳がんを発症していない段階にもかかわらず、映画『トゥームレイダー』などでその美貌とともに見せつけていた美バストを、手術で切除したのだ。
日本でも乳がんによる死者は増加している。
日本では16人に１人の女性が乳がんにかかるとされ、そのうち11年に乳がんで亡くなった女性は、１万２８３８人に上る。
これは、20年前の約２倍の数字だ。
私も乳がんになるのでは…そう不安を抱くのは当然だ。
だからこそ、アンジェリーナ・ジョリーの決断が、みな気になって仕方ないのだ。
アンジェリーナ・ジョリーが行った「乳房再建手術」とは？
実は、アンジェリーナ・ジョリーが行った予防的切除手術には、「乳房再建手術」というのが前提となっているのだ。
再建手術には、大きく分けてふたつの方法があります。
乳房再建手術「筋皮弁法」
ひとつは、筋皮弁法といって、お腹や背中から自家組織（皮膚や脂肪）を取り、乳腺を切除したバストに移植する方法です。
保険適用ですが、胸以外に大きな傷が付いてしまい、回復にも時間がかかります。
また、まれに移植した組織が壊死する場合もありますあるそうです。
乳房再建手術「インプラント法」
もうひとつの再建方式とは、アンジェリーナ・ジョリーも行った人工物を入れるインプラント法で、皮下乳腺全摘出手術で乳腺をきれいに取り除き、シリコンなどを入れて胸の形を再現する方法だ。
インプラント法は手術の回数も少なくて済みますし、左右対称のバストを作ることができるメリットがある。
再建手術は年々進化し、より自然なバストを再現することができるようになっている。
国連難民高等弁務官事務所の親善大使を務めるなど、社会事業に関心の高い彼女のこの「医学的選択」に対し、
欧米では「彼女の決断を応援したい」 「問題提起のために告白した勇気を称えたい」など、多くの人が賞賛を送った。
もちろんその一方では、欧米でも、「健康なボディーにメスを入れるなんて」といった声も聞かれるし、まして日本では。
予防的におっぱいを切るという選択は、それがハリウッドセレブであるアンジーのものということも伝って、いかにも大胆かつ非日常的な行動に映ったのではないだろうか。
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